ファッションは内面を映す鏡である

★ファッションは内面を映す鏡である
 躍動的なファッションができるときは精神面も健全であると考えられる。以下に、私の体験談を紹介しておこう。仕事でストレスが重なっていたとき、私は無意識のうちに3日間、同じ服で勤務をしていた。入浴をしていなかった訳ではなく、朝、服のコーディネートを考える気力がわかなかったのである。化粧をする気もせず、髪の毛は無造作にひとまとめにしていた。3日目、鏡の中の自分を見て初めて自分の内面の危うさを自覚することができた。じぶんが変だと意識できた時点で立ち直る事ができたのだが。
 私の体験も踏まえた上で述べるが、ファッションはストレスのバロメーターに成りうる。服のコーディネートやヘアメイクが均一したパターンから抜け出せなくなったときはストレスのサインを疑ってみてもいいだろう。
 変化の無いファッションは内面の危機管理にとって重要なだけでなく、コミュニケーションをする相手にとっても、時として有り難くないメッセージを発信してしまうことがある。たとえば、恋人や夫などの身近なパートナーに対して同じジャージウエア姿しか見せないとか、特別な記念日にも地味なファッションしかしない場合、相手に「あなたに会うことは私の重要事項ではありません」と伝えてしまう恐れがあるのだ。「心を許している相手だから、大丈夫」が通用しないかもしれない。ファッションに少し気を遣ってみることで「あなたに会えてうれしい。私なりにファッションにも気を遣っていますよ」と、非言語のメッセージを発信することができる。そんなメッセージを受け取った相手に対して好印象を与えることが期待できるのだ。「親しき仲にも礼儀あり」なのである。ふだんのファッションも見直すだけでまわりの世界がいままでよりもっと心地いい世界に変貌するかもしれないのである。ファッションを最大限に有効活用して有意義な時間を過ごして欲しいと切に思う。