悩みをカバーしてくれる着こなしのテクニック

では、前回確認したじぶん自身のデータをもとに以下、じぶんのウィークポイントだと思う項目をご参照ください。
❤小柄(身長155cm以下)なことが悩みの場合
小柄な人はトップスとボトムスのバランスが重要。目線をなるべく上半身に集めることで背の低さから注意をそらすことができます。デザイン性のあるアイテムを着る場合はトップスにして、下半身にいくほどシンプルな着こなしをおすすめします。色は最小限にまとめると全体がスッキリと見えます。アクセサリーやバッグなどの小物類については、大きさがポイントです。大ぶりのアクセサリーをコーディネートすると大人の物を借りてきた子どものようになってしまいかねませんのでサイズ感が重要です。
小柄な人のコーディネートのポイント
・使う色は2~3色まで
・トップスとボトムスの色の濃さをそろえる
・アクセントとなるアイテムは上半身に
・全身のシルエットは逆三角形になるように
・下半身にはスッキリ見えるような色や形を合わせる
小柄な人のNGアイテム
・大きな衿、袖、ボタン
・ボトムに大きなポケット
・大きな柄
・幅広ベルト
・大きなアクセサリーやバッグ
❤大柄な(身長165cm以上)ことが悩みの場合
 大柄な人は、小柄な人とはまったく逆のコーディネートになります。加えて上から下までを単一のデザインにするよりも上半身と下半身に違うアイテムを持ってくるほうがいいでしょう。映画「千と千尋の神隠し」に登場した「顔無し」というキャラクターは白い顔以外は全身黒ずくめでしたが、大きくて威圧感たっぷりに見えませんでしたか? この作品のキャラクターの特徴にはぴったりでしたが、普通の女性は必要以上に背が高く見られたり、威圧感を演出する必要はないはずなので、NGコーディネートになります。トップスとボトムスでコントラストをハッキリさせて視線を散らすようにしましょう。上下で違う色を着たり、ベルト使いも有効。その際、ベルトは幅広の物がより効果的。また、目線をそらすという意味で大ぶりのバッグやアクセサリーも有効です。
 反対に、小さな小物や細かいディテールの装飾は避けたほうがいいでしょう。また、短かすぎるジャケットは下半身を長く見せ、縦ストライプのワンピースなどは縦の長さを強調するので避けたほうが無難。
大柄な人の場合のコーディネートのポイント
・コントラストをはっきりつける
・上下、別々の色を着る
・中間でラインを区切る
・大胆な柄やプリントはOK
・幅広のベルト、大ぶりのアクセサリーやバッグも有効
大柄な人のNGアイテム
・細かく、かわいらしいディテール
・短すぎるジャケット
・からだのラインが出る服
・縦ストライプ
・小さめの小物、アクセサリー、バッグ
❤華奢な体型が悩みの場合
 スリムできゃしゃな人は、体に密着しないデザインや素材の服がおすすめ。たっぷりしたドレープのブラウスやウエストのブラウジングでのボリューム感が体型をカバーしてくれます。胸もとを出すと華奢な体型が強調されてしまう場合が多いので、スカーフやリボンタイなどで胸もとを見せない工夫を。縦よりも横のラインを強調するようなコーディネートを基本にしてください。ボーダーの場合は横ボーダーに。ただ、ボーダーのラインが太めだと体型とアンバランスになるので実際にじぶんに合わせてみて判断してください。
華奢な体型が悩み場合のコーディネートのポイント
・やわらかく、ふんわりとした素材
・胸もとのスカーフやリボン結び
・高いネックライン
・横のラインを強調する
・ヨーク切り替え
NGアイテム
・太いストライプや大柄プリント
・深く開いた衿、ノースリーブ
・幅広いベルトや大きなアクセサリー
❤ふくよかな体型が悩みの場合
 体のラインをあまり明確にしない服選びが大切。ほどほどにゆったりとしたシルエットのほうが目の錯覚を利用してスッキリ見せることができます。服を買うときはジャストサイズではなく、余裕のあるサイズかワンサイズ上のものを。デザインは縦のラインや斜めのラインが強調できるようなテイストのものが有効。白やパステルカラーなどの中間色は膨張色なので避け、ビビッドな色やダークな色、黒などを中心にコーディネートすれば引きしまったイメージづくりができます。もし本人のパーソナルカラーがスプリングやオータムの場合、顔周りにパーソナルカラーを合わせて、ボトムスは濃いめのカラーリングにするといいでしょう。
ふくよかな場合のコーディネートのポイント
・縦のライン、斜めのラインを強調
・ゆったりとしたシルエット
・黒やビビッドな色づかい
・ニットはしっかりとした細ケージなどを
・アクセサリーはシンプルに
NGアイテム
・短めのスカート
・体にフィットしたシルエット
・白や暖色系・パステル系の膨張色
・たっぷりとしたフレアーやギャザー
・小さめのアクセサリー、細めのベルト
❤ヒップが気になる場合
 ヒップのサイズが気になる場合は、まず隠すことです。チュニックなどでウエストラインからヒップまでの縦のラインを作るのもよし。ロング丈のジャケットで隠しても。ジャケットに肩パッドをつけてヒップまわりを小さめに見せるという目の錯覚を利用してもいいでしょう。ボトムスはゆったりしたサイズがいいとはいえ、フレアーやギャザーなどで必要以上にたっぷりさせるデザインは避けましょう。色は濃いトーンでスッキリと。
ヒップを強調しないコーディネートのポイント
・肩パッド入りのトップスやアウターを合わせる
・オーバーブラウスやロング丈のジャケットで隠す
・ボトムスはゆったりしたサイズのものを選ぶ
・ボトムスの色は濃い色を合わせる
NGアイテム
・ジャストサイズのボトムス
・ヒップポケットのあるデザイン
・フレアーやギャザースカート
・大柄のチェックや柄
・ショート丈のジャケット
❤首が短い・太い場合
 有効なのは、デコルテを広く見せるような服。前開きのシャツやブラウスなら衿を広く開けて、顔~首~デコルテに一体感のある見せ方をするといいでしょう。深いVネックなども同じ効果が期待できます。広く開けて見せるか、もしくはリボンスカーフなどで目の錯覚を利用するのもいいでしょう。首周りに沿ったチョーカーネックレスなどは、首のサイズを引き立たせてしまうので避けたほうが無難。
首周りが気になる場合のコーディネートのポイント
・大きく開いた衿で肌を見せて、顔から首までのラインを一体化させる
・リボンスカーフを飾る
NGアイテム
・首のつまった衿
・タートルネック
・チョーカーネックレス
❤大きいバストが悩みの場合
 首が気になる場合と同様、デコルテを強調したデザインにする。バストに目線が集中することを避けてくれます。反対に胸元に凝った装飾がある服は視線を集めてしまうので逆効果となります。フリルやリボンなども必要以上に胸の部分が大きく見せるため避けたほうがよく、シンプルなデザインを心掛けましょう。また、サイズがタイトなもの、たとえば前開きブラウスのボタンの間にすき間が開くようなサイズは胸がより大きく見えてしまいがち。あえてセクシーさを強調したい場合は有効ですが、太ってみえる危険性もあります。
バストが大きい場合のコーディネートのポイント
・Vネックか襟ぐりの深い服にする
・トップスのデザインはシンプル・イズ・ベスト
・バストラインを目立たせないジャケットを羽織る
NGアイテム
・袖丈がバストラインの服
・Tシャツ、カットソー、ピッタリとしたトップス
・胸にデザインがあるもの
❤小さいバストが場合
 バストにボリュームがない場合、襟ぐりは浅めを選ぶことをおすすめします。前身ごろにデザインや装飾がある服などは、バストが小さめの体型のほうが美しく着こなせます。トップスはゆったりとしたサイズのものを選んで体のラインを強調しないようにしましょう。肩パッドのある服は、布地がゆるやかに体に沿って体のラインが隠れるため、有効。ボリュームのあるボトムスはトップスとのバランス見ながらコーディネートしましょう。
バストが小さい場合のコーディネートのポイント
・ゆったりしたトップスを選ぶ
・肩パッドのあるジャケットも有効
・胸ポケットや前身頃の装飾などもOK
NGアイテム
・ジャストサイズのトップス
・ボリュームのあるボトムス
・深めのVネックや大きな襟ぐり
❤脚が太い場合
 とにかく、脚を強調しないような着こなしをする。たとえばスカート・ストッキングやタイツ・靴をすべて同色にすると脚のラインが目立たなくなります。ベルトの位置を高めにしたり、イヤリング(ピアス)やネックレスを大ぶりなものにするなど、上半身に視線を集めるのもいいでしょう。靴は、足首がみえるシンプルなデザインを選ぶこと。スカート丈としては、ミニスカートはもちろん、ふくらはぎのいちばん太い場所に丈がくるようなミモレ丈も避けることが重要です。
足が太い場合のコーディネートのポイント
・スカート・ストッキングやタイツ・靴は同系色にする
・顔の近くにアクセントをもっていく
・ベルトを高めの位置にする
・靴はシンプルなデザインを選ぶ
NGアイテム
・スカートの丈はミニや中途半端なものは避ける
・ショートブーツ
・ローウエストのデザインは下半身に視線が集まる
・凝ったデザインでめだつ靴
❤二の腕が気になる場合
 二の腕が気になる場合、基本は隠すことです。腕のリアルなサイズが分からないようにするゆったりとした長袖のトップスが基本。五分丈や七分丈など、いちばん気になる部分を隠す長さの袖もOK。反対に、ノースリーブはもちろん、一時期流行したバルーン袖などはあまり選ばないほうが得策。あと、気をつけて欲しいのは、袖の部分だけにたっぷりと布地を使ったデザイン。体型や全体のラインとのバランスに気をつける必要があります。
腕が太い場合のコーディネートのポイント
・ゆったりとした長袖のトップスやジャケットがおススメ
・二の腕が隠れる五分丈・七分丈はOK
・体型とのバランスに気をつける
NGアイテム
・ノースリーブやバルーン袖、カフス付の半袖
・二の腕の最も太い部分から腕が見える袖丈
ポイントのまとめ
■気になるところ、隠したいところに視線を集めないようにすることが重要。具体的には、隠したい箇所に着丈や切り替えラインを持っていかない。気になるところに凝った装飾があれば、視線を集めてしまい、強調されてしまいます。ただし、この心理効果を逆に活用するという方法もあります。隠したい部分から離れた場所に装飾やデザインがある服やアクセサリー・小物をコーディネートすると、気になる箇所から視線をそらすことができるからです。視線をコントロールすることで良い印象づくりができます。
■自身の輪郭や骨格がどんな形であるか、どんなタイプであるかを把握しておく。そうすれば衿の形や開きぐあいはどうすればいいか、顔まわりにどんなアクセサリーを合わせればいいかが分かります。
■骨格に合った素材を見極めることも重要。骨格がしっかりしている場合、厚みや重みがある素材のほうが身体のラインが隠せるため、骨格も目立ちにくい。反対に骨格が華奢な場合は、薄くて軽い素材を選び、身体からつかず離れずのラインを演出したほうが得策。